今回はスチールベルトが使用される用途の一つである、半導体用ロボットについてご紹介します。
半導体用ロボットと一言にいっても、たくさんのロボットがありますが、大きく分けて、大気ロボットと真空ロボットがあり、スチールベルトが使用されているのは、真空ロボットになります。
真空ロボットは、ことばのとおり真空環境下で使用されるロボットになります。
半導体の製造工程の中に、ウエハーの表面に薄膜を形成する工程がありますが、この環境が真空でなければなりません。
(半導体の製造工程の詳細は日本半導体製造装置協会のホームページをご覧ください。)
ウエハーは真空チャンバーと呼ばれるボックスの中に入れて処理されるのですが、このチャンバーに出し入れする際にロボットが活躍しています。
使用される環境は高真空及び高温になり過酷な条件になりますが、ロボットに求められる性能は搬送時の位置決めと高速搬送になります。
まず、なぜ位置決めが必要かといいますと、真空チャンバー内のスペースをできるだけ小さくすることで、真空にする時間を短くできます。(省エネと作業効率の向上です)
そのためウエハーを置くスペースが狭く作られているために、高精度な位置決めが必要になります。
また、ロボットを速く動かせれば、その分早くウエハーを出し入れできるため、高速搬送を実現できます。
しかし、この二つの作業が真空環境では難しいのです。
半導体ロボットで多く使用される大気ロボットでは、動力の伝達用に樹脂ベルトが採用されています。
しかし真空では、温度により樹脂ベルトが伸びてしまい高精度な位置決めが難しく、また、高速搬送が出来ないため使用できません。(ベルトが伸ると張力が緩み、ロボットが停止した際に出る振動がおさまりにくく、振動が停止するまで待つ時間が必要になるためです。)
この問題を解決るのが、スチールベルトでした。
まず、金属性のベルトであるため、熱に強く、搬送速度が樹脂ベルトより早くでき、音(騒音)も小さくできたのです。
ご使用頂いたロボットメーカーのご担当者様から、「大変性能が良い」とご評価いただきました。
では、どの程度良いのかといいますと、振動が収まる時間がタイミングベルトの半分以下になりました。
また、ロボットの動作スピードも樹脂ベルトよりも早く動かしても、安定した動作であったため、総合的にスピードUPが出来たのです。
実はこのスピードUPが実現できた、もう一つの理由は当社のスチールベルト(ロボット用)だったためです。
ロボット用と普通のベルトで何が違うかと言いますと、強度が違います。
あるお客様から、他社スチールベルトを使用してるが、切れて困っているとご相談を頂きました。
そこでスチールベルト(ロボット用)を使って頂いた結果、切れなくなり、それまでは一年に一回メンテナンスで交換されていたのが、3年に1回になりました。(当社としては2年に1回程度でお願いしたいですが)
また、ベルトの価格も他社と比べて当社の方が安かったようです。
このように、ロボットの性能を上げるために最適なのが、スチールベルト。
さらに長寿命、コスト重視なら、当社のスチールベルト(ロボット用)になります。
ご興味の方は、ご連絡頂けると幸いです。
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