スチールベルトもその他の平ベルトと同様にEulerの摩擦伝動理論から考えることが可能です。(Eulerの理論の詳細はPDF資料を参考にして下さい)
ここではスチールベルトが極めて薄い事から遠心張力は考えないようにします。
1・2式より
7式より導き出された軸荷重に安全率をかけた上で、たわみ等が発生しない様な軸強度及びフレームの強度が必要になります。
ただし実際の装置では使用上問題がない程度に弱い張力で使用することが理想です。
「ベルトが受け板にほぼ密着し、駆動・従動プーリ部分でベルトに若干の膨らみが残る程度の張力」
「ベルトがプーリに巻きついている部分でも幅方向に移動できる程度の張力」
など、基本的には、ベルトと駆動・従動プーリに滑りが発生しない程度の張力があれば問題ありません。
また、張力を管理するためには、バネの引張・圧縮や空圧機器や電気的な制御を使用して管理する事も可能ですが。ボルトなどで張力をかける時などは、ベルトリターン側などのベルトが重力でたわむ部分でのたわみ量で管理する方法がもっとも簡単です。
「フレーム中央(ベルトが最大にたわむ部分)でのたわみ量○○mm」。