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ステンレス スチールベルトのステンレス材料について③(SUS632J1)

スチールベルトの材料としてSUS304をご紹介してから、間が空きましたが、今回はSUS632J1を紹介します。

SUS632J1は析出効果系に分類され、大きな特徴としては時効処理(熱処理)施すことで硬度や引張強度が高くなり、SUS304Hよりはるかに高い強度になります。

またSUS632J1は、熱膨張係数が低いことが特徴になります。

SUS304と対比した数値を下の表をご覧ください。

上記の特性を生かしてスチールベルトとして使用される用途を説明します。

 ①ヒートシール(袋の溶着)用として

  熱をかけても安定性が良く、熱伝導性が良いことから使用されています。

 ②ロボットのアーム駆動(タイミングベルトの代わり)として

  強い負荷をかけても伸びないため、ロボットの高精度な位置だしに最適です。

 ③食品のオーブン(焼き)用として

  オーブン内の高温下においても、蛇行調整が容易なため、クッキー、ハンバーグ、ステーキ

  などの焼き物ようとして使用されています。

もう一つSUS632J1の特徴は磁石に強く付くことです。

スクラップとして出す際には、磁石に付くためステンレスでないと言われるくらい磁石に付きます。

鋼種によって異なりますが、ステンレスは固くなるほど磁石に付く性質がありますが、あまり知られていないように思います。

(当社のスチールベルトで使用するSUS304Hは硬い材料になり、わずかに磁石に付きますので試してみてください。)

最後にSUS632J1の化学成分を記載します。

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