今回は工場から一般家庭まで、幅広く殺菌用として使用される次亜塩素酸ナトリウムがステンレスに影響を与えるのかを調査しましたのでご報告します。
次亜塩素酸ナトリウムは1800年代中頃から使用され始めました。
日本は少し遅れて、1921年から水道の消毒剤として使用されており、日本だけでも100年以上使用されている消毒剤になります。
次亜塩素酸ナトリウムは食品工場で使用される場合、50ppm~200ppmになるよう希釈された溶液が使用されますが、この時のPh値は8~10程度の弱アルカリ性になります。
ステンレスのSUS304は弱アルカリ性では十分な耐食性があるとされており、SUS304を使用するステンレスベルトは次亜塩素酸ナトリウムを使っても問題はないと言えます。
食品工場内のステンレスベルト写真
仮にph値が11以上の強アルカリ性や温度が高い場合はSUS304では腐食が進行します。
これは、ステンレス表面は酸素と結合すると不動態被膜と呼ばれる薄い膜が生成されるのですが、強アルカリ性内では、不働態被膜が生成されづらいため腐食をおこすためです。
もしこの様な環境でステンレスベルトを使うには、耐性があるニッケル合金(Ni50%以上)やチタン等の材料を使用すれば、腐食を抑えることができます。
(材質や環境によって腐食性がことなるため、必ず錆びないものではありません。)
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